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著 者: 五感教育研究所、主席研究員、荒木行彦
五感の研究はつい最近とも言えるほど研究も研究者も少ないのが現状である。
現に、人の嗅覚研究でノーベル賞を授与したのは2004年と最近の事である。
私共は十数年前から、日本人の五感や感覚に異変が生じていると私が警鐘を鳴らしてから最近になって私や私共の会社が注目されるようになった。
やっとではあるが、人の五感の重要性を多くの人達が理解を示してきたのである。
勿論、企業においても五感の重要性を理解し、製品の開発などに活かされているのである。
現に、私が大手の自動車会社に以前にコメントした内容が新型車のテレビCMに採用された経緯もある。
また、最近では嗅覚研究から人の癌細胞の臭いをキャッチするシステムの開発や病気の臭いの研究など盛んに行なわれるようになった。
嗅覚の関連商品の開発や販売もしているベンチャー企業も存在しており、やっとではあるが人の五感がビジネスチャンスに成ってきたのである。
医療関係でも人の五感は注目されており、「補完療法」や「緩和ケア」という、人の五感を刺激し、痛みを癒したり、免疫力を高めることを目的に、アロマセラピーやマッサージ、アニマルセラピーなどがこれらにあたるのである。
効果も上がっており、一部の病院ではあるが実施されている。
医師の診察にも、私は以前から「五感診断」の重要性を提唱してきた。
最近において、大学病院でも五感診断の重要性を見直し、医師達に指導しているところもある。
このように人の五感研究は人の五感と脳の関連の研究であり、認知や思考性などの研究にも繋がるのである。
我々人の五感の認知は視覚優位であり、特に日本人は視覚の認知に頼りすぎている。
現に、賞味期限の問題も見た目の数字だけに頼り、誤魔化されても信用して食べてしまうのである。
また、私が危惧しているのは、小学生の半数近くに味覚障害など生じており、甘い、辛い、酸っぱい食べ物を感じなく成ってきている。
原因は、食生活の劇的な変化である。好きな時間、好きなだけ食べ、嫌いな食べ物は口にしない事である。偏った食事や栄養素の乱れなど、味覚細胞(味蕾)の新陳代謝を悪化させ、味覚障害を引き起こすのである。以前に私のブログで紹介したが、人の味覚障害の恐ろしいところは、味覚の衰えだけでなく、共通感覚の嗅覚にも影響を与えるのである。
何より、人の脳の活性化、快感に影響を与えるのである。
美味しい食事や満腹感などの快感を得ることが出来ず、ただ、食事を食べているだけである。
人の味覚は美味しいと感じる感覚で脳が快感を覚え、脳内には快感物質のドーパミンが分泌されるのである。
味覚障害はこのドーパミン物質の減少によって、精神障害を起こすこともあるのです。
現に、味覚障害者の人達の中には思い悩み、自殺まで考えてしまう人は少なくないのである。
聴覚においても同様で、子供の頃から携帯ゲーム機や携帯音楽プレーヤーの音量を高くして聞いていると「外傷性難聴」に疾患しやすくなります。
突発性難聴と違って、外傷性難聴は病院での治療で治りますが、何度も高音域の音を聞いていると、外傷性難聴から突発性難聴に疾患するとどちらかの耳の聴覚を失うことになるのです。
視覚の危険性も私は警告を発して警鐘を鳴らしている。それは、携帯電話のメールに夢中になり、電車の中や混雑している駅の階段、中には自転車を乗りながら片手で携帯電話のメールをしている若者達などを見かけることが多々ある。
人が何かに夢中になると視野は勿論、脳の反応も鈍り、危険回避能力も極端に低下する。
これらのケースから事故も多発しているのである。
このように私達の身の回りには、子供達や若者を中心に自己の五感が極端に低下しており、五感の偏り現象が起こっている。視覚優位の感覚に益々陥っているのである。
だから、他の感覚が子供の頃から衰え、ひいては脳の活性化、思考性の変化などの症状に表れている。
すぐに切れやすく、我慢が出来ない子供達や若者達、興奮した脳を抑制できず、自己の行動がコントロール出来ない人達も居られます。
私は、五感の研究から、子供達や若者達の実体験不足を提唱しており、幾ら学校の成績やテストの成績が良くても決して頭が良いと言えないのである。
真に頭の良い子供とは、私の定義であるが、命の尊さを理解し、人に対して優しく対応し、礼儀を弁え、社会性のルールを守り、社会や人に対して貢献出来る人達のことを意味するのである。
確かに一般的な知識も時には重要になるが、何より五感に優れていると記憶力も危険回避能力も高まる。
芸術性や美術などの能力や創造性などの能力を高めるためには、やはり、自己の五感力を高めることである。
皆様も今一度視覚優位の感覚から、他の感覚、味覚、聴覚、触覚、嗅覚を鍛錬することである。
視覚優位の認知だと人の脳では視覚野という、後頭部に位置している脳部位だけが刺激され、活性化される。逆にいうと、他の脳部位が刺激されておらず、活性化もしないのである。
脳全体の刺激バランスを良くするのには、自己の五感を総動員して感じ、外的情報を脳に送ることである。また、そのような鍛錬をすることも重要である。
以前にも何度も言っているが、人の脳細胞の特徴に20歳を過ぎた頃から毎日10万という数のニューロン(脳細胞)が死滅して行くのである。
これら脳細胞の死滅を緩やかにしてくれるのが脳刺激である。
脳の刺激こそ、五感刺激なのである。
五感を鍛錬すれば、私のように他の人達が感じられないニオイや私と同年齢の人達には聞こえない音までも聞こえるようになるのである。
つまり、実年齢より脳も身体も若くいられるのである。
皆様も、今からでも遅くありません。日々の外的情報を自己の五感で受け止め、感じることで脳は目覚め、活性化することを私の研究成果から提言致します。
五感教育研究所、主席研究員、荒木行彦

 

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